今までずっと、
居酒屋に1人用鍋のメニューがあるのがどうにも分からなかった。
鍋なんて家で食べれるやん、と。
いや、おいしいのは分かってる。
でも、別に家で作って食べられるやん、と。
僕の実家では毎週日曜は固定で鍋だった。
だから鍋に特別感はない。
わざわざ居酒屋に行って鍋を食う?
モツ鍋とかならまだ分かるよ。
だけど家でも出来るような普通の鍋を、
しかも自分一人のために、
お金を払って食べる?
これが理解出来なかった。
そう。
「出来なかった」のだ。
我が家でも毎週日曜は鍋である。
しかし、家には小さい子供が2人。
自然と、子供でも食べられる優しい味が選ばれる。
おいしいよ。
おいしいんだけど、
ガツン!
とした味が食べたい。
うん。
キムチ鍋が食べたい。
思い返せば、
僕がキムチ鍋を食べられるようになったのは中学生くらい。
という事は、
僕が家でキムチ鍋を食べられるのは10年以上先。
そんなに待てない。
そうか。
だから居酒屋メニューにあるのか。
僕はとりあえず、
鍋にキムチさえ入っていればいい。
そんな簡単な事でさえ、
家では出来ない理由がある。
今度居酒屋に行った時には絶対にキムチ鍋を頼もう。
自分一人のために、お金を払ってでも。
そういう事だったんだね。
キムチ鍋食いたい。
