一番の敵は不安③

塾長の叫び

彼女に不安を全部吐き出してもらった。


泣いていた。


「私には教えてくれてない」


というのは、

問題が解けない度に不安が募り、

それを誰かにぶつけたかったんだ。





「俺は絶対に合格するって信じてるよ。

その問題の答えも、とっくにどこかで聞いてるはず。

考えて、思い出して、自分で見つけてみな。

大丈夫。

絶対出来る。

俺も、

皆も、

絶対に受かるって信じてる。」





その日から、少しだけ明るくなった。


そして休み明けのセンター演習。


毎回自己最高点を更新し続けた。


ついに来た。


伸びてくれた。





センター前日、

激励の言葉をかけようと思ったけど、

もうそんなの必要無かった。


今までで一番明るい顔で

「頑張ってきまーす!」

って。





センターでも自己最高点。


あとは二次を残すのみ。


C判定だったけど、行くしかない。


絶対大丈夫って信じきる。



残りの1ヶ月、

「同じ科目ばっかりで飽きたー」

なんて愚痴をこぼしたりもしてたけど、

もうあの時のどんよりした雰囲気は無い。


「A・B判定の子らは余裕出して手抜いてるから

今追い込んだら絶対に追い抜ける」


そう気持ちを鼓舞し続けた。








3月、合格発表の日。


全然落ち着かない。


掃除するけど上の空。


同じ机をずーーっと拭き続ける。


そわそわしながら、

何でもないフリをしながら、

報告を待つ。





ドアが開く。





顔を見てすぐ分かった。





「合格おめでとう」

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