仮に僕が「効率的な勉強法」を教えたとしよう。
僕がどれだけ熱を込めて、
どれだけ論理的に組み立てて、
どれだけ分かりやすく伝えたとしても、
それを実行できる子はほぼいない。
なぜだか分かるかい?
その意思が無いからなんだよね。
簡単に言うと「やるつもりがない」って事ね。
じゃあどういう時に「その意思」が出るのか。
それは自分の内から「気付き」を得た時なんだ。
その「気付き」はいつ得られるのか。
失敗し、その失敗を直視した時だ。
失敗とはうまくいかなかった時だ。
勉強で言うと、「頑張ったのに点が上がらなかった」みたいな時だ。
失敗は良くない事。
出来るだけ失敗しないように。
最短距離で成功を手に出来るように。
僕はね、こういう
「失敗はムダ」「失敗=ムダを省いて合理的=効率的に」
という考え方が大嫌いなんだ。
失敗はムダじゃない。
うまくいかなかった時、それをじっくりと見て、
「次はこうしてみよう!」と思ったのなら、
それがどんなに非効率なやり方だったとしても、
「その時の君」にとっては唯一の正解。
それでうまくいけばヨシ。
それでまたうまくいかなければ?
もう一回「次はこうしてみよう!」と思ったらいいじゃないか。
そしてうまくいったときは、
「もっとうまくいくようにこれをもっとしよう!」
とか
「あ、実はそっちのやり方の方がカンタンなんじゃね?」
とかね。
そうやって積み上げていく「君だけのノウハウ」は、
どんなに有能な人が編み出したノウハウなんかより、
ずっとずっと君の人生を彩る事が出来るんだよ。
失敗≠無駄
